派遣・下請けの労災、損害賠償を請求できる?弁護士が解説
- <このコラムでお伝えしたいこと>
- 1 はしがき
- 2 労災保険だけでは足りないのはなぜですか?
- (1) 労災保険では何が補償され、何が足りないのですか?
- (2) 労災が認定されれば、損害賠償も当然に認められますか?
- 3 派遣で働く方は、だれに損害賠償を請求できますか?
- (1) 派遣元(派遣会社)には請求できますか?
- (2) 直接雇われていない派遣先にも請求できますか?
- 4 下請け・一人親方で働く方は、元請に請求できますか?
- (1) 直接雇われていない元請に、なぜ請求できるのですか?
- (2) 一人親方でも、元請に請求できますか?
- (3) 建設・造船の元請には、特別な安全上の義務がありますか?
- 5 請求できる損害と、知っておきたい注意点は何ですか?
- (1) どのような損害を請求できますか?
- (2) 過失相殺・損益相殺とは何ですか?
- (3) 証拠として何を残しておくとよいですか?
- (4) 示談を持ちかけられたときや、時効はどうなりますか?
- 6 あきらめる前に、弁護士にご相談ください
- (1) 弁護士に相談したほうがよいのは、どんな場合ですか?
- (2) 弁護士に相談すると、どのような支援を受けられますか?
- <Q&Aまとめ>
- Q1.派遣社員でも、労災で会社に損害賠償を請求できますか?
- Q2.一人親方は、労災の損害賠償を請求できないのですか?
- Q3.労災保険が下りれば、それで十分な補償になりますか?
- Q4.元請が「指揮監督していない」と言っています。あきらめるしかないですか?
- Q5.事故から時間が経ってしまいました。もう損害賠償は請求できませんか?
- Q6.会社から示談を持ちかけられました。サインしてよいですか?
弁護士 石田 優一
<このコラムでお伝えしたいこと>
派遣・下請け・一人親方として働く方が労災に遭ったとき、労災保険だけでは慰謝料などが十分に補われません。派遣先や元請に「安全配慮義務違反」を理由に損害賠償を請求できる場合があり、「派遣だから」「一人親方だから」とあきらめる必要はないことを、神戸の弁護士がわかりやすく解説します。
1 はしがき
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建設現場や工場での事故は、いまも各地で繰り返し起きています。2026年5月には、西宮市の建築現場で、横倒しにした鉄骨(重さ約3トンとみられます)をジャッキで持ち上げてつなぐ作業の最中にバランスが崩れ、下敷きになった作業員が亡くなりました。ほぼ同じころ、芦屋市でも、外壁塗装の作業中に足場から墜落する死亡事故が起きています。こうして表に出てくるのはごく一部で、報じられないけがの事故は、その何倍も起きているのが実情です。
そして、こうした現場で働いているのは、正社員ばかりではありません。派遣社員や、下請け・孫請けの労働者、さらには一人親方(労働者を雇わず、自分の技能で仕事を請け負う個人事業主)として働く方が数多くいらっしゃいます。ところが、そうした立場の方ほど、いざ事故に遭うと、「自分は派遣だから」「下請けの身だから」「一人親方だから、けがをしても誰にも文句は言えない」と、あきらめてしまいがちです。
ここで、一度立ち止まって考えていただきたいことがあります。あなたがけがをしたその現場を、実際に管理し、段取りや指示を出していたのは、いったい誰だったでしょうか。たとえ直接雇われていなくても、その現場を取り仕切っていた派遣先や元請の会社に対して、損害賠償を請求できる場合があるのです。「派遣だから」「一人親方だから」という理由だけで正当な補償をあきらめてしまうのは、とてももったいないことです。
このコラムでは、派遣・下請け・一人親方として働く方が労災(仕事中や通勤中のけが・病気)に遭ったときに、派遣先や元請へ損害賠償を請求できるのはどのような場合か、そのために何を知っておくとよいかを、順を追ってご説明します。
2 労災保険だけでは足りないのはなぜですか?
(1) 労災保険では何が補償され、何が足りないのですか?
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労災保険とは、仕事や通勤が原因のけが・病気について、治療費や休業中の生活費などを国が給付する制度です。正社員に限らず、派遣社員やアルバイトも「労働者」として対象になります。
もっとも、労災保険からの給付には限界があります。まず、精神的損害に対する慰謝料は、労災保険からは一切支払われません。また、休業に対する給付も、給付基礎日額のおおむね8割程度にとどまり、失った収入の満額を埋めてくれるわけではありません。後遺障害が残った場合の逸失利益(将来得られたはずの収入の減少分)も、労災保険だけでは十分にカバーされないのが通常です。
ですから、労災保険で足りない部分――とりわけ慰謝料や逸失利益の不足分――は、会社に対する損害賠償請求によって補うことになります。ここにこそ、損害賠償を検討する実益があります。
実際のご相談でも、労災保険では埋まらない部分があること自体をご存じないために、弁護士に相談するという発想にたどり着けていない方が少なくありません。「労災保険で全部まかなえる」という思い込みが、正当な補償を受ける機会を遠ざけてしまっているのです。
(2) 労災が認定されれば、損害賠償も当然に認められますか?
この点は誤解が多いところです。労働基準監督署(労基署)が労災を認定したことと、会社に損害賠償責任が認められることとは、別の問題です。
損害賠償が認められるためには、会社に「安全配慮義務違反」(後述します)があったこと、つまり会社が安全に働ける環境を整える義務を怠ったことを、請求する側で主張・立証しなければなりません。労災認定を受けただけでは、この立証ができたことにはならないのです。
ちなみに、一人親方の方に多い誤解として、「労災保険の特別加入をしていて給付を受けられたのだから、元請の損害賠償責任も当然に問える」というものがあります。これまでお受けしたご相談でも、こうした思い込みをお持ちの方がいらっしゃいました。しかし、特別加入で給付を受けられることと、元請が賠償責任を負うかどうかは、直接には結びつきません。給付が出たかどうかとは別に、後述する「働き方の実態」を検討する必要があります。
3 派遣で働く方は、だれに損害賠償を請求できますか?
(1) 派遣元(派遣会社)には請求できますか?
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派遣社員と労働契約を結んでいるのは派遣元(派遣会社)です。労働契約法第5条は、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と定めています。これがいわゆる安全配慮義務です。
ですから、派遣元がこの義務に違反したといえる場合、たとえば危険な現場と分かっていながら十分な安全確認をせずに派遣したような場合には、派遣社員は派遣元に対して損害賠償を請求できます。
(2) 直接雇われていない派遣先にも請求できますか?
派遣先とは直接の労働契約がないため、一見すると責任を問えないようにも思えます。しかし、派遣社員は、派遣先の設備や器具を使い、派遣先の指揮命令を受けて働いています。実際に労働の状況を把握し、現場の危険を管理しているのは派遣先です。
そのため、派遣先も、派遣社員との関係で「特別な社会的接触の関係」に入ったといえ、信義則上の安全配慮義務を負うと考えられています。労働者派遣法(第44条から第47条の2)によって、労働安全衛生法や労働基準法上の一定の義務が派遣先に課されていることも、この考え方を裏づけます。たとえば、派遣先で過重労働の末にうつ病を発症して亡くなった事案で、派遣先・派遣元の双方の安全配慮義務違反を認めた裁判例(東京地方裁判所平成17年3月31日判決)があります。
つまり、派遣の場合は、派遣元と派遣先の双方に対して損害賠償を請求できる場合があり、両者がともに責任を負う(連帯して賠償する)こともあります。「派遣元と派遣先のどちらに言えばよいのか分からない」と不安に思われるかもしれませんが、その整理は弁護士が行いますので、まずは請求できる相手が複数あり得ることを知っておいていただければと思います。
なお、労災保険の手続き自体は、派遣元を管轄する労基署に対して行います(労働者災害補償保険法施行規則第46条の7)。労災申請の窓口は派遣元、という点は押さえておくとよいでしょう。
4 下請け・一人親方で働く方は、元請に請求できますか?
(1) 直接雇われていない元請に、なぜ請求できるのですか?
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安全配慮義務とは、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者の間で、信義則上認められる義務です。この考え方は、公務員の死亡について国の責任が問われた事案で最高裁が示し(最高裁昭和50年2月25日判決)、その後、会社と労働者の関係にも及ぶことが確認されました(川義事件・最高裁昭和59年4月10日判決)。
そして、この分野の代表的な最高裁判例は、実は神戸で起きた事案です。三菱重工業神戸造船所事件(最高裁平成3年4月11日判決)は、造船所の下請労働者(いわゆる社外工)が、元請の管理する設備・工具を用い、事実上元請の指揮監督を受けて働き、その作業内容も元請の従業員とほとんど同じだった、という事実関係のもとで、元請は信義則上、下請労働者に対して安全配慮義務を負う、と正面から認めました。地元・神戸の造船所の事案が、全国で引用される重要判例になっているのです。
この判例を踏まえ、裁判実務では、おおむね次の3つの要素を軸に「実質的な使用関係」あるいは「間接的な指揮監督関係」があるかを総合的に判断しています。すなわち、ア 元請の管理する設備・器具を使っていたか、イ 事実上、元請の指揮監督を受けて働いていたか、ウ 元請の従業員とほとんど同じ作業をしていたか、です。これらが認められれば、直接雇われていない元請にも、下請労働者は損害賠償を請求できます。
ただし、注意点があります。この「実質的な使用関係」を主張・立証する責任は、請求する労働者の側にあります。ですから、後述する証拠の確保が、とても重要になります。
(2) 一人親方でも、元請に請求できますか?
一人親方(労働者を雇わず自分の技能で仕事を請け負う個人事業主)は、労働者ではないため、原則として労災保険の対象になりません。もっとも、実態が労働者に近い方のために「特別加入」という制度があり、これに加入していれば労災保険の給付を受けられます。
ここで大切なのは、「一人親方だから、事故に遭っても損害賠償はあきらめるしかない」というのは誤解だ、ということです。元請に責任を問えるかどうかは、一人親方という肩書きで決まるのではなく、実態として労働者に近い働き方をしていたかどうかで決まります。ですから、「一人親方だから」という理由だけであきらめる必要はありません。
実際のご相談でも、一人親方として玉掛け作業(クレーンで資材をつり上げる際に資材を掛け外しする作業)に従事していた方が、資材に接触して大けがをされ、下請け・元請のいずれもが「自分たちに責任はない」と主張していた、というケースをうかがったことがあります。このケースでは、下請け業者に十分な資力がなく、実質的には元請の責任を問えるかどうかが焦点でした。これに対して元請は「自分は指揮監督をしていない」と反論していました。まさに、先ほどの実質的な使用関係が争点になる典型的な場面です。
このような場面で、当事務所がまず丁寧にうかがうのは、次のような点です。ご本人がどれほど具体的な指示を受けて作業していたか、元請にほぼ専属に近い形で働いていたか、元請以外の会社のもとで働いた経験があるか、同じ作業に一緒に従事していた人がいたか、といった、働き方の実態です。これらは、いずれも実質的な使用関係を基礎づける手がかりになります。
他方で、責任を問うのが難しい方向の事情もあります。たとえば、ご自身で作業手順を決め、元請から具体的な指示を受けずに独立して作業を進めていたような場合には、独立した事業者としての性格が強く、元請の責任追及は難しくなります。逆に、契約書に「これは請負であって雇用ではない」「労働者ではない」と書かれていても、それだけで結論が決まるわけではありません。契約書の文言がどうであれ、実態として指揮監督を受けて働いていたといえれば、責任を問える場合があります。形式よりも実態が重視される、ということです。
(3) 建設・造船の元請には、特別な安全上の義務がありますか?
建設業や造船業のように、同じ場所で元請・下請の労働者が入り混じって働く現場では、元請(特定元方事業者)に重い義務が課されています。労働安全衛生法第30条は、特定元方事業者に対し、協議組織の設置・運営、作業間の連絡調整、作業場所の巡視などを義務づけています。また、同法第29条・第29条の2は、元方事業者に対し、関係請負人やその労働者への指導や、危険な場所での技術上の指導などを求めています。
こうした義務が課されているぶん、建設・造船の元請については、下請労働者との「実質的な使用関係」が比較的認められやすい傾向があるといえます。ですから、建設現場などで被災された方は、元請の責任を問える可能性を一度検討してみることが大切です。
5 請求できる損害と、知っておきたい注意点は何ですか?
(1) どのような損害を請求できますか?
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損害賠償として請求できる主なものは、治療費や通院交通費のうち労災保険で不足する分、休業損害の不足分、後遺障害が残った場合の逸失利益、そして慰謝料(入通院慰謝料・後遺障害慰謝料、亡くなった場合は死亡慰謝料)です。とりわけ慰謝料は労災保険からは支払われないため、損害賠償請求の中心になります。
(2) 過失相殺・損益相殺とは何ですか?
損害賠償の場面では、労災保険とは異なり、被災された方ご自身にも不注意(過失)があった場合には、その分だけ賠償額が減らされることがあります(過失相殺)。また、すでに受け取った労災保険の給付は、賠償額から差し引かれます(損益相殺)。
そのため、ご本人の過失の程度によっては、最終的な賠償額が労災保険の給付額を大きく上回らないこともあります。とはいえ、慰謝料は労災保険では一切支払われない以上、損害賠償を検討する意味は十分にあります。
(3) 証拠として何を残しておくとよいですか?
実質的な使用関係の立証責任が労働者側にある以上、働き方の実態を示す証拠をどれだけ確保できるかが、結果を大きく左右します。
まず、可能であれば現場の写真を、現場を離れる前に押さえておくことが有力です。いったん退職したり現場を出たりすると、二度と撮影できなくなることが多いためです。次に、当時の働き方を証言してくれる協力者を見つけておくことも重要です。問題のある働き方をしていた実態を証言してくれる方がいれば、大きな支えになります。
また、マニュアルや指示書、日報、元請とのメールやLINEのやり取りも、いずれも重要な手がかりになります。とりわけ、指示の内容が具体的であればあるほど、「抽象的な発注」ではなく「具体的な指揮監督」があったことの裏づけになり、請求が認められる方向に働きます。
なお、LINEは、携帯端末が故障するとトーク履歴を復元できなくなることがあります。ですから、大事なやり取りはスクリーンショット(画面の撮影)を撮ってクラウドに保存しておくことが望ましいです。トーク履歴はテキストデータとして保存する機能もあり便利ですが、テキストは後から書き換えられると見られやすいため、重要な部分はスクリーンショットも残しておくと、より効果的です。
もっとも、こうした実態を、実質的な使用関係が伝わるように過不足なく書面にまとめるのは、一般の方には難しい面があります。協力者が得られない場合には、これまでの働き方をできるだけ丁寧に書面化して労基署や裁判所に提出できるようにしておくことが役立ちますが、その作成には弁護士のサポートを受けることをおすすめします。
(4) 示談を持ちかけられたときや、時効はどうなりますか?
事故の後、会社や保険会社から示談(話し合いによる解決)を持ちかけられることがあります。しかし、内容をよく理解しないまま示談書にサインしてしまうと、後から取り返しがつかなくなるおそれがあります。ですから、示談書を交わす前に、一度弁護士にご相談いただくことをおすすめします。
時効についても知っておく必要があります。2020年4月に施行された改正民法では、人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権について時効期間が見直されました(たとえば不法行為に基づく請求では、損害と加害者を知った時から5年とされています。民法第724条の2)。もっとも、時効の起算点や年数は、請求の構成(安全配慮義務違反か不法行為か)や症状が固定した時期などによって変わりうるため、ここは一律に断定できず、個別の検討が必要です(この点は事案により結論が異なり、推測を含みます)。
大切なのは、示談を済ませておらず、時効にかかっていなければ、事故から時間が経っていても損害賠償を請求できる場合がある、ということです。「もう時間が経ったから無理だ」とご自分で線を引いてしまわないでください。ちなみに、療養のために休業している期間とその後30日間は、原則として解雇が制限されています(労働基準法第19条)。「労災を申請すると辞めさせられるのでは」という不安に対する、一つの歯止めになります。
6 あきらめる前に、弁護士にご相談ください
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ここまで見てきたように、派遣・下請け・一人親方として働く方であっても、労災について派遣先や元請に損害賠償を請求できる場合があります。何より大切なのは、争える労災なのに泣き寝入りをしてしまわないよう、「請求できる見込みがあるかどうか」を見極めることです。
(1) 弁護士に相談したほうがよいのは、どんな場合ですか?
見極めの目安として、たとえば次のような事情があれば、一度ご相談いただく価値があります。ア ほとんど労働者と変わらないほど、指示どおりに働いていた。イ 仕事を断る余地がほとんどなかった。ウ その会社にほぼ専属で働いていた。これらのいずれかに心当たりがあれば、「一人親方だから」「下請けだから」とあきらめる前に、まずはお話をお聞かせください。
(2) 弁護士に相談すると、どのような支援を受けられますか?
この見極めは、専門家でなければ難しいのが実際です。弁護士にご相談いただくことで、次のような支援を受けられます。まず、働き方の実態を整理し、実質的な使用関係を基礎づける形で主張を組み立てます。相手方への通知は弁護士が行いますので、相手が保険に加入していれば、保険会社が対応してくることも少なくありません。また、相手にどの程度の資力があるか(実際に賠償を回収できるか)を見据えて、請求先や進め方を検討します。相手に話し合いの余地があれば交渉に時間をかけ、誠実な対応が期待できない相手であれば、はじめから訴訟による解決を視野に入れます。
さらに、派遣・下請け・一人親方という立場の方にとっては、これまで仕事で世話になってきた相手と、ご自身で直接交渉すること自体が、大きな心理的負担になります。弁護士が代理人として前に立つことで、そのハードルを乗り越え、正当な主張ができるようになります。「損害賠償を請求したら次の仕事がもらえなくなるのではないか」という不安も、決して軽いものではありません。弁護士法人みおでは、そうしたお気持ちを十分にうかがったうえで、ご本人が納得された場合に手続きを進めることを心がけています。費用の面でも、着手金の額を抑えることで、ご相談・ご依頼のハードルを下げるよう努めています。
兵庫県内には、業務委託の形でメーカーや工場、建設現場で働いていらっしゃる方が数多くおられます。神戸市内で被災された場合には、訴訟になれば神戸地方裁判所が窓口になることもあります。弁護士法人みおは、そうした地域の働き手の皆さまを、身近な立場でサポートできればと考えています。「労災の被害を受けたのに救済されない」ということにならないよう、労災問題に取り組む弁護士のサポートを、どうかご活用ください。
<Q&Aまとめ>
Q1.派遣社員でも、労災で会社に損害賠償を請求できますか?
A1.請求できる場合があります。雇い主である派遣元は労働契約法第5条の安全配慮義務を負い、直接雇っていない派遣先も、指揮命令をして現場を管理している以上、信義則上の安全配慮義務を負うと考えられています。派遣元・派遣先の双方に請求でき、両者がともに責任を負うこともあります。
Q2.一人親方は、労災の損害賠償を請求できないのですか?
A2.「一人親方だから請求できない」というのは誤解です。元請の責任を問えるかどうかは、肩書きではなく、実態として労働者に近い働き方をしていたか(元請の設備を使い、指揮監督を受け、元請の従業員と同じような作業をしていたか)で決まります。あきらめる前に、まず働き方の実態を確認することが大切です。
Q3.労災保険が下りれば、それで十分な補償になりますか?
A3.十分とはいえないことが多いです。慰謝料は労災保険からは一切支払われず、休業への給付も満額ではなく、逸失利益も全額はカバーされません。この不足分を補うために、会社への損害賠償を検討する意味があります。
Q4.元請が「指揮監督していない」と言っています。あきらめるしかないですか?
A4.すぐにあきらめる必要はありません。契約書に「請負であって雇用ではない」と書かれていても、それだけで結論は決まりません。実態として元請の指揮監督を受けて働いていたといえれば、責任を問える場合があります。現場写真や指示のやり取り(メール・LINE)など、実態を示す証拠が鍵になります。
Q5.事故から時間が経ってしまいました。もう損害賠償は請求できませんか?
A5.示談を済ませておらず、時効にかかっていなければ、時間が経っていても請求できる場合があります。時効の起算点や年数は、請求の立て方や症状固定の時期などにより変わりうるため、個別の検討が必要です。「もう遅い」と自分で判断せず、まずご相談ください。
Q6.会社から示談を持ちかけられました。サインしてよいですか?
A6.内容を理解しないままサインするのは危険です。いったん示談すると、後から追加の請求ができなくなるおそれがあります。示談書を交わす前に、一度弁護士に内容を確認してもらうことをおすすめします。





