弁護士法人 みお綜合法律事務所神戸支店

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神⼾・兵庫ぶらり探訪

2022.11.02
神戸市

神戸市営地下鉄西神山手線を歩いてみました(山手編)

今回の旅のテーマは?

今回は、「神戸市営地下鉄西神山手線を歩いてみました」の後編、山手線を歩いてみました。

山手線は、新長田駅から新神戸駅までを結ぶ、約7.6kmの路線です。

「神戸市営地下鉄西神山手線を歩いてみました(西神編)」は、山あり谷ありのコースでしたが、今回は街中をぶらぶらする旅になりました。

旅立ち

前回、前々回に引き続き、新長田駅からの出発です。JR新長田駅は、神戸市営地下鉄の海岸線と西神山手線の接続駅です。

新長田駅からは、しばらくJR沿線を歩きます。「くつのまち長田」と称される地域とあって、製靴の会社がいくつもありました。

新長田駅近くに本拠のある日本ケミカルシューズ工業組合は、「神戸シューズ」という地域団体商標を管理しています。「地域名+商品名」など、それぞれ単独では商標登録が難しいワードを組み合わせたものに対して、事業協同組合などに特別に商標登録を認める制度です。

新湊川沿いを北上して、長田駅に向かいます。新湊川沿線は公園になっていて、憩いの場所になっています。

新湊川は、旧湊川の水害対策のために、明治時代になってから開削された河川です。後ほど紹介する湊川公園駅や湊川神社が現在の湊川から離れた場所に位置しているのは、旧湊川時代の名残です。

長田駅にて

長田駅にたどり着きました。駅前には長田神社への参道、そして、商店街があります。ここで一休みして、商店街をぶらぶらしてみました。

長田神社の近く、「加島の玉子焼」に立ち寄りました。大正時代創業のお店とのことで、昔ながらの味わいを楽しむことができました。縁日の屋台でしかなかなか味わえないベビーカステラを気軽に買えるのが魅力です。

長田神社は、日本書紀にも登場する由緒ある神社で、1800年以上の歴史があるといわれています。

さて、そろそろ、旅に戻りましょう。

長田駅に戻る途中、「ハラダのパン」というパン屋を見つけました。もともと神戸市民ではない私は知らなかったのですが、「ハラダのパン」は神戸市内の学校にコッペパンを提供しているそうで、神戸では知られたお店とのことです。

コッペパンもお手頃価格で販売されていました。この形、とても懐かしいです。自宅で食べてみましたが、ふわふわした食感と優しい甘みが絶妙でした。ぜひ、長田駅付近に立ち寄った際は、「ハラダのパン」のコッペパンを買ってみてください。

上沢駅、そして、湊川公園駅へ

さて、ここからは地下鉄ルートに戻り、上沢駅、湊川公園駅を目指します。

しばらく山手幹線を歩くと、湊川公園駅に到着します。湊川は、もともとこの辺りを南北に通っていました。

旧湊川を埋め立てた場所は、湊川公園や、現在の新開地になっています。

こちらは、新開地の写真です。旧湊川があった場所に向けて上り坂になっているのが分かります。これは、旧湊川が天井川(土砂が堆積して川底が平地よりも高くなった川)であったことの名残です。かつて、神戸と兵庫の地域は、(天井川で)丘のようになった旧湊川で分断されていたそうです。旧湊川から新湊川への付け替え工事がされたことで、神戸と兵庫の交通の便が大きく向上するとともに、神戸一の繁華街「新開地」が誕生しました。

ちなみに、湊川公園駅の近くには、「人工衛星饅頭」という変わったネーミングのお店があります。回転焼きでもない、どら焼きでもない、唯一無二のお菓子「人工衛星饅頭」を販売されています。昭和のなつかしさを感じることができます。

大倉山駅、県庁前駅、そして、三宮駅へ

さて、さらに山手幹線を東に歩いていきます。

大倉山駅に着きました。この辺りには、神戸文化ホール(上の写真)や神戸市立中央図書館、神戸市立中央体育館などの公共施設があります。北西方向には神戸家庭裁判所があり、家事事件を担当する際には最寄り駅としてもよく利用する駅です。

大倉山は、もともと大倉財閥を築いた大倉喜八郎氏の別荘地だったそうで、大倉氏が神戸市にその地を寄贈した後、大倉山公園が整備されたそうです。

大倉財閥の流れを汲む企業には、大成建設、帝国ホテル、ホテルオークラ、サッポロビール、アサヒビールなどの有名企業があるそうです。「"大倉"山」と「ホテル"オークラ"」のルーツが同じとは驚きです。

県庁前駅にたどり着きました。バックの建物は、兵庫県警本部です。普段の仕事では、刑事事件の接見(面会)でしばしば訪れる場所です。

兵庫県庁です。神戸市営地下鉄海岸線を歩いてみましたで初代兵庫県庁を再現した施設をご紹介していますので、ぜひ比較していただければと思います。

すぐ近くに、兵庫県庁の旧庁舎(現在は兵庫県公館)がありますので、行ってみたいと思います。

こちらが、兵庫県庁の旧庁舎です。異国情緒の漂うルネサンス様式の建物が、海外交流で発展してきた神戸の歴史を思い起こさせます。

県庁前駅を後にして三宮駅に向かう途中、神戸栄光教会があります。ゴシック様式の荘厳な建物で、兵庫県の景観形成重要建造物に指定されています。景観形成重要建造物は、兵庫県の景観条例に基づいて景観形成に重要な役割を果たす建造物を指定したものです。

さて、三宮駅が近づいてきました。ここで少しルートから外れて、生田神社に立ち寄ります。

生田神社に到着しました。境内で、「灘五郷酒造の発祥地」という石碑を見つけました。「灘五郷」については、コラム「兵庫・神戸ブランドを守る地理的表示制度」でも取り上げています。

生田神社からほど近く、歓楽街で知られる東門街(生田東門商店街)は、かつて、外国人居留地の競馬場でした。競馬場が閉鎖された後、その跡地に商業施設が立ち並ぶようになり、現在の形になったそうです。

三宮駅にたどり着きました。最近は、再開発が進んで、新しいお店が立ち並んでいます。さて、三宮で買い物をしてから、目的地の新神戸駅を目指しましょう。

新神戸駅へ

神戸市営地下鉄の三宮駅・新神戸駅間は、JRの在来線と新幹線の乗り換えのためによく利用される区間です。

三宮に長居をしてしまって暗くなってしまいましたが、新神戸駅に到着し、今回の旅も無事に終えることができました。

JR新神戸駅は、裏手に布引の滝があることでも知られています。南は市街地、北はハイキングコースという特徴的な駅です。また別の機会に、布引方面も訪れてみたいと思います。

さて、今回の旅も、新しい発見が色々とありました。また次回も、神戸を再発見する旅に出かけてみたいと思います。

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