前妻家族との遺産分割について弁護士が解説
1.前妻家族との遺産分割はトラブルになりやすい
再婚によって、前妻との間の子、後妻、後妻の連れ子との間で、複雑な家族関係が生まれることがあります。
このような関係のもとで相続が発生すると、前妻家族と後妻家族の間でトラブルになることがありますので、事前に対策を講じたうえで協議に臨む必要があります。
今回のコラムでは、再婚家庭における遺産分割の問題点と、具体的なケースごとの解決策について、後妻家族の視点から解説します。
2.トラブルになりやすい3つの理由
まずは、前妻家族と後妻家族の間でトラブルが発生しやすい理由を、いくつかご紹介します。
(1) 前妻の子も後妻の子も同じように相続権があるから
民法では、前妻の子も、後妻の子も、平等に相続人として扱われ、法定相続分も同じです。
次のようなケースを考えてみましょう。
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【ケース】 Aさんには、Bさんとの間に、子Cさんがいます。Aさんは離婚後にDさんと再婚し、Dさんとの間に子Eさんが生まれました。Aさんは、3000万円の財産を残して亡くなりました。 |
CさんとEさんは、同じAさんの子であり、法定相続分に差はありません。
このケースの場合、原則として、配偶者であるDさんが相続財産の2分の1、残りの2分の1をCさんとEさんの2人で均等に(4分の1ずつ)分ける必要があります。
ただ、Eさんが、Cさんとの均等な遺産分割に納得できず、対立が生じることがあります。
(2) 前妻家族と後妻家族は、お互いに初対面であることが多く、柔軟な遺産分割を進めづらいことが多いから
前妻の子と後妻の子は、お互いに面識がないことがほとんどです。信頼関係がない中での遺産分割協議は、感情的な対立を生みやすくなります。
(3) 前妻の子と後妻の子との間で、被相続人と過ごした期間に大きな差がある場合、介護の負担や贈与による利益がどちらかに偏っているケースが多いから
一般に、前妻の子は被相続人の若い頃をともに過ごし、後妻の子は晩年をともに過ごすことが多いため、介護の負担や生前贈与の有無に偏りが生じやすくなります。
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【ケース(つづき)】 Aさんの遺産分割をC、D、Eさんで行うことになりました。 Cさんは、父親であるAさんの再婚後、Aさんとほとんど交流することはなく、Dさん、Eさんとは葬儀の場で初めて顔を合わせました。 遺産分割協議の場で、Cさんは「法定相続分どおりにきっちり分けてほしい」と主張し、一切の譲歩を拒否します。一方、DさんとEさんは「Aさんを長年介護してきたのは自分たちだ」という思いがあり、Cさんの態度に不満を感じています。 話し合いは平行線をたどり、収拾がつかなくなってしまいました。 |
このケースにような対立が生じることは、珍しくありません。Cさんの言い分は法律的に正しいものの、感情面で他の相続人がその考えを受け入れられないと、激しい対立が生じます。
場合によっては、Eさんが「寄与分」を主張し、さらに対立が複雑化するおそれもあります。
3.調停を見据えた検討が必要に
2.で詳しく説明した理由から、前妻家族と後妻家族の間のトラブルは、話合いだけで解決できないほどに深刻になることが珍しくありません。
そのため、話合いではなく、裁判所での調停による解決についても、前向きに検討する必要があります。
4.もめる前に弁護士にご相談ください!
前妻家族との遺産分割は、家族関係の複雑さから感情的な対立が生じやすく、法律的にも難しい問題を含んでいます。感情面の対立が生じやすい以上、裁判所での調停も見据えて、解決を目指していくことが必要です。
弁護士法人みおでは、次のようなサポートを承ることができます。
(1)法的に有利な交渉を進めるためのアドバイス
(2)遺産分割調停で解決しなければならない場合における専門的なサポート
相続トラブルでお悩みの際は、ぜひ、弁護士法人みおまでご相談ください!





