弁護士法人 みお綜合法律事務所神戸支店
2025.07.10
借金の問題

自己破産・個人再生の相談前にチェックしたい10のポイント

目次

弁護士に自己破産・個人再生の相談をするのが不安な方へ

「借金が返せないので、弁護士に自己破産(個人再生)の相談をしないと・・・」と悩んでいらっしゃる方へ。

弁護士に相談する前にチェックしておくとよいことを、詳しくご紹介します。このコラムをお読みいただいて、少しでも不安な思いを解消していただければ幸いです。

なお、このコラムで紹介したことをすべてチェックしておかないと、弁護士に相談できないわけではありません。

あくまでも、「弁護士の相談をスムーズに受けるためのよりよい方法」をご紹介しています。

【チェック1】債権者(借入先)はどこか?

ご相談の際に一番大切なことは、「債権者(借入先)がどこか」です。ご相談前に、債権者の一覧をリストにしておくと、スムーズに弁護士とお話しいただくことができます。

リストといっても、丁寧に作り込んでいただく必要はありません。会社名と、大まかな借入額を箇条書きしてご持参いただくことで、差し支えありません。

リストを作成する手順を、ご紹介します。

(1)お手元にあるカード類を机に並べる

まずは、財布や引き出しの中から、カード類をすべて取り出して、机に並べてください。そして、借入れに関係のあるカード/関係のないカードを分類してください。

次に、借入れに関係のあるカードを1枚1枚チェックしながら、会社名を確認してください。通常は、カードの裏面に、会社名が記載されています。お手元に紙を置いて、その会社名を箇条書きしてください。

カード類は、ご相談の際にご持参ください。

(2)最近届いた請求書・明細書を探す

次に、最近届いた郵便物を探して、借入れの支払に関係する請求書・明細書を見つけてください。

ただ、請求書・明細書については、すでに廃棄・紛失しているケースも多いと思います。その際は、「(3)預貯金口座の通帳を確認する」に進んでください。

見つかった請求書・明細書は、ご相談の際にご持参ください。

(3)預貯金口座の通帳を確認する

預貯金口座の通帳(あるいはWeb履歴)を見ると、引落しで支払っているものを確認することができます。1~2か月程度さかのぼって、どのようなものを支払っているかを確認してください。

(4)関係しそうな資料を探す

その他、カードを申し込んだときの資料や、最近届いている広告など、手がかりになりそうな資料を探してください。

(5)記憶を頼りに

(1)~(4)までの手順で作成したリストを確認して、ご自身の記憶を頼りに、他に漏れがないかを確認してください。

例えば、引越し前に利用していたカードやローンが完済できていないケースで、引越し後に請求書が届かないまま放置状態になっていることがあります。特に、転居歴がある方は、このような可能性がないか、記憶をたどってください。

【チェック2】債務の総額は?

【チェック1】で作成したリストに、現在残っている債務額(返済しないといけない残額)を追記してください。

明細書などから正確な債務額が分からないときは、記憶を頼りに大体の金額を追記してください。例えば、「50万円くらい」といった大まかな金額で差し支えありません。

【チェック3】毎月の返済額は?

【チェック1】で作成したリストに、毎月の返済額を追記してください。

請求書・明細書や通帳(Web履歴)などから正確な返済額が分からないときは、記憶を頼りに大体の金額を追記してください。例えば、「1.5万円くらい」といった大まかな金額で差し支えありません。

【チェック4】どのような資産を持っているか?

自己破産・個人再生の方針を考えるうえでは、ご自身が所有している資産としてどのようなものがあるかも重要です。所有資産の状況によって方針が大きく変わるケースがあるためです。

ご相談前に次のような資産の有無や、大まかな資産評価額を箇条書きしておくと、スムーズにご相談いただくことができます。

ご相談の際に確認することが多い資産の種別を、ご紹介します。

(1)不動産

一戸建て住宅やマンションなど、ご自身が所有する不動産について、あらかじめ次のことをご確認ください。

(ア)単独所有か、あるいは、共有か(共有であればご自身の持分が何%か)

(イ)住宅ローンは残っているか(残っている場合にはその価格)

(ウ)固定資産税評価額(固定資産税の納税通知書に記載されています。)

ご相談の際に、不動産登記簿謄本(不動産の登記事項証明書)と直近の固定資産税の納税通知書をご持参いただくとスムーズです。

※すぐにご用意が難しければ、ご持参をいただかなくてもご相談可能です。

(2)解約返戻金のある保険(生命保険など)

生命保険など、解約返戻金のある保険については、資産として評価されます。あらかじめ、どのような保険に加入しているか、ご確認ください。

ご相談の際に、保険証券をご持参いただくとスムーズです。

※すぐにご用意が難しければ、ご持参をいただかなくてもご相談可能です。

(3)自動車

ご自身が所有している自動車(四輪車・バイク等)について、あらかじめ次のことをご確認ください。

(ア)登録されている所有者・使用者はだれか?

(イ)初年度登録はいつか?

(ウ)いつごろ、いくらくらいで購入したか?

ご相談の際に、車検証をご持参いただくとスムーズです。

なお、最近は、車検証が電子化され、紙の車検証に所有者・使用者の記載がないケースがあります。その際には、スマートフォンに「車検証閲覧アプリ」をダウンロードいただくと、所有者・使用者欄を確認することができます。

※すぐにご用意が難しければ、ご持参をいただかなくてもご相談可能です。

(4)退職金

退職金についても、一定額(通常は8分の1、退職間近であれば4分の1)が、資産として評価されます。大まかな額で差し支えないですので、もし自己都合退職をしたらいくら退職金を受け取れるかを確認しておくと、ご相談がスムーズです。

※必ずご相談前に確認が必要なわけではありません。

(5)預貯金

預貯金については、通帳をあらかじめ確認して、総額がどれくらいあるかを把握しておくと、ご相談がスムーズです。

また、自己破産・個人再生を進めると、借入先と関係のある金融機関の預貯金口座が凍結されることがあります。それぞれの預貯金口座について凍結のおそれがあるかどうかをチェックするために、ご相談前の段階で、お持ちの預貯金口座をすべて洗い出しておくことをおすすめします。

(6)相続した資産

親族が亡くなって遺産分割の終わっていない資産があると、そちらも自己破産・個人再生の手続で財産として扱われます。そのようなケースは、事前にどのような遺産があるかを大まかに把握しておくと、ご相談がスムーズです。

※ご相談段階では、詳細に確認していただく必要はありません。可能な範囲で、大まかな内容を整理していただくことが望ましいですが、必須ではありません。

(7)その他

その他、社内積立金や、持ち株、受け取れる見込みのある保険金など、思い当たる資産を簡単にまとめていただくと、ご相談がスムーズです。

※ご相談段階では、すべての資産をくまなくチェックする必要はありませんが、大きな資産についてはご相談前に確認していただくほうが、正確な方針を立てることができます。

【チェック5】1か月の生活費はどれくらいか?

自己破産・個人再生の方針を考えるうえでは、1か月の大まかな生活費を把握しておくことも大切です。次のような観点で、大まかな生活費を簡単にまとめていただくと、ご相談がスムーズです。

次のような項目を立てて、それぞれ1か月にどれくらいの生活費を支出しているか、チェックしてみてください。

※ご相談段階で、正確な金額を計算する必要はありません。大まかな金額を箇条書きして、トータルの生活費を概算していただくことで十分です。

(1)住居関係費

家賃や住宅ローン、管理費などを概算してください。

(2)食費・外食費

家族全体で、1か月の食事にどれくらいの支出をしているか、概算してください。

(3)嗜好品代(酒・たばこ)

家族全体で、1か月の嗜好品代としてどれくらいの支出をしているか、概算してください。

(4)水道光熱費・電話代

家族全体の1か月あたりの支出額を、概算してください。

(5)教育費

お子様がいらっしゃるときは、1か月平均の教育費を、概算してください。

(6)ご自身以外のご家族の債務返済

ご家族の中にキャッシング・ローンなどの返済をされている方がいらっしゃるときは、1か月の返済額を概算してください。

(7)その他の大きな支出

その他、交際費や医療費など、大きな支出があるときは、1か月あたりの支出額を概算してください。

【チェック6】1か月の家族全体の収入はどれくらいか

自己破産・個人再生の方針を考えるうえでは、1か月の大まかな生活費と収入とを比較して、収支のバランスを把握することも大切です。ご家族それぞれの大まかな収入(給与・ボーナス・年金など)を、箇条書きしてください。

※ご相談段階で、正確な金額を計算する必要はありません。大まかな金額を箇条書きして、トータルの収入額を概算していただくことで十分です。

【チェック7】口座引落しでどのようなものを支払っているか

口座引落しで支払っているものについては、次の理由から、ご相談前にチェックしておくことをおすすめします。

(1)借入先と関係のある金融機関の預貯金口座から引落しがある場合

借入先と関係のある金融機関の預貯金口座については、凍結されるおそれがあるため、引落し口座としての利用を継続できないことがあります。

(2)返済のために使用する預貯金口座からその他の引落しがある場合

返済のために使用している預貯金口座については、いったん返済をストップしていただくために、残高の引き出しをお願いすることがあります。その場合、その他の引落しができなくなるため、支払方法を変更する必要が生じます。

【チェック8】クレジットカード払でどのようなものを支払っているか

自己破産・個人再生の準備をスタートする段階で、クレジットカードのご利用はストップしなければなりません。そのため、あらかじめクレジットカード払のものをチェックしておくと、ご相談段階でスムーズに方針を決めることができます。

【チェック9】給与や年金がどの預貯金口座に入金されるか

給与や年金が入金される預貯金口座と、借入先と関係のある金融機関の預貯金口座や返済のために使用している預貯金口座とが一致している場合、給与や年金の入金先口座を変更しなければならないことがあります。そのため、ご相談前に、給与や年金が現在入金されている預貯金口座を確認しておくことをおすすめします。

【チェック10】保証人がいらっしゃるか

ご自身が借り入れしているものに、保証人がいらっしゃるかどうかも、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

自己破産・個人再生を進めると、保証人に対して代わりに返済するように求められることが通常ですので、自己破産・個人再生の準備をスタートする段階で、保証人にもご連絡を差し上げたほうがよいケースがあるためです。

借金の問題でお悩みの際は、ぜひご相談ください

借金のことでお悩みの方は、ぜひ当事務所までお問い合わせください。借金のご相談は何度でも無料!

このコラムでは、ご相談前にチェックしておきたいポイントを詳しくご紹介しましたが、これらの対応が終わらないとご相談ができないわけではありません。あくまでも、ご相談をスムーズに受けていただくためにチェックすることが「望ましい」ポイントです。

「まだ準備があまりできていなくて・・・」という方も、お気軽にお問い合わせください。

このコラムを書いた人

弁護士石田優一
兵庫県弁護士会所属 68期 登録番号53402
みお神戸支店長、パートナー弁護士。社会保険労務士、登録情報セキュリティスペシャリストの資格を持ち、くらしの身近な相談から、企業法務、IT法務、ベンチャー支援まで、幅広く注力する。弁護士として神戸・兵庫に貢献できることを日々探求している。

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